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元刑事が書くデジモノブログ

警察歴7年の元刑事が、警察体験談からデジモノレビューまでやってます!

Twitterに嘘の書き込みをして逮捕された人。結局どうなった

先日、産経新聞のネット版に、

去年熊本地震が発生した際、Twitterに嘘の書き込みをして捕まった男性が、21日付けで起訴猶予処分となった

という記事がありました。

記事の全文はこちらから↓

【熊本地震】〝ライオン脱走〟フェイクツイッター男を起訴猶予 熊本地検「面白半分でデマ、しかし反省もしている」 - 産経WEST

 

逮捕された時は全国ニュースでも放送されたりしましたので、事件のことを知っている人も多いと思います。

しかし、処分の結果は「起訴猶予

つまり、罰金も懲役もありませんでした。 (前歴はついてますけど)

今回は、この事件の概要を元に、改めてネット情報のあり方について考えてみようと思います。 

 

 

 

逮捕のきっかけとなった書き込み

当時拡散された書き込みはこちらです↓

f:id:radmusicdays:20170323175743j:plain

 

この人が逮捕されたのが、2016年7月。

起訴猶予処分になったのが、2017年3月21日。

逮捕されてから処分が決定するまで、7ヶ月かかりました。

その間、警察、検察の捜査、裁判所への出頭と、色々な経緯があったと思います。

 

業務の妨害が明らかにあったが、起訴猶予処分

偽計業務妨害罪という罪に問われ逮捕された本件ですが、業務妨害とはなんなのか。

文字通りではありますが、正常な業務を滞らせることや、必要なかった業務を行わせた場合に、業務妨害罪に問われることがあります。

本件は、Twitterの嘘情報によって、熊本市動植物園に一日100件以上の通報電話があったと報道されていました。

これは完全に業務を妨害されています。

このTwitterの嘘情報が無ければ、こんな電話はかかってこなかったはずで、職員の方々も通常の業務に携わっていたでしょう。

妨害があったのは明らかなはずなのですが、それでも「起訴猶予」になったということは、考えられるのはこれらのケースです。

  • 被疑者が初犯で、本件について深く反省していることが検察や裁判所に認められた場合。
  • 被害者となった動植物園が、被疑者を許してあげてほしいという意思を検察や裁判所に伝えた場合。(被害届を取り下げるなど)
  • 罪の程度が軽いと、検察や裁判所に認められた場合。

 

爆破予告などを書き込み、懲役刑になった例

こんなケースもあります。

本件は威力業務妨害罪で、少し手段が違うので罪名も変わりますが、結果的に業務を妨害する罪であることから、罰則は変わりません。

市役所HPに爆破予告、被告に保護観察付き執行猶予判決:朝日新聞デジタル

この人の場合は、市役所のHPに爆破予告を書いて、市役所の通常業務を妨害した結果、懲役2年6ヶ月執行猶予4年の懲役刑が下されました。

執行猶予付きなので刑の確定後釈放はされますが、少なくとも執行猶予中の4年は関係機関にマークされたまま生活を送ることになり、さらにこの期間中に同じようなことを繰り返した場合は、有無を言わさず刑務所行きになります。

 

どうして同じようなネットの書き込みなのに、処分の違いがあるのか

先ほどの懲役刑が下された人は、元々嫌がらせが好きなタチの悪いところがあり、反省していることは考慮されながらも、悪質な犯行には違いないと認められ、懲役刑の処分になっています。

 

Twitterに嘘の書き込みをした人も、反省をしている点がニュースには書いてありました。しかし、Twitterとはいえ、あまりにもタチの悪い情報を書いてしまうのは、筆者としては悪質だと思いますし、この人自身は拡散された際、こうツイートしています。

 f:id:radmusicdays:20170325210855j:image

 

なんかたのしそう。

ただ、裁判所の判決は諸所の事情を総合的に判断して下すため、我々の目に見えないところでは、なにか起訴猶予につながるきっかけがあったのかもしれません。

 

まとめ

程度の問題、悪質性の問題、認識の問題、いろいろな問題がありますので、ネットの嘘情報が一概に実刑に結びつくわけではありませんが、筆者はこれらの書き込みなどについて、程度が重い軽いに関係なく、こう考えます。

 

知らない人がこんな書き込みをしていたら、自分はどう思うだろう。

 

これが分かっている人だったら、こんなことはしないと思っています。

言うならばモラルの問題です。

いたずらでつい冗談めいたことをするのは、誰にでも経験のあることですが、普段から「ここまですると、さすがにおおごとになるだろう」という線引きをきちんと定め、行動していくようにしましょう。

インターネットが匿名のまま通せるような時代はとっくに終わってますし、捜査機関が調べれば誰が書いたかある程度の目星がすぐつきますからね。。。