元刑事が書くデジモノブログ

警察歴7年の元刑事が、警察体験談からデジモノレビューまでやってます!

警察体験談 職場実習生編④「交番の一日(後編)」

【前回のあらすじ】

交番勤務が始まり、まず事故現場と万引き現場を経験したmassan。

次第に日は暮れてきて、夜の部が始まる…

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出前を注文する

夕方の帰宅ラッシュが過ぎると少し落ち着くので、このスキに夕食を注文します。

夜の分の弁当も持参できれば節約できるのですが、以前の記事にも書いたように警察官の荷物はとても多いです。

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なので、夜はだいたいの人が交番の近所にある飲食店に出前を注文します。

 

メニューは中華から焼肉弁当まで色々あります。

長年交番の出前を受けている店が多いので、注文から到着まで迅速です。

 

色んなメニューがありますが、ひとつだけ要注意なメニューがあります。

ラーメンです。

 

ラーメンの場合、食べている最中に事案が入ると、帰ってきた際すさまじいことになってます。

実際に見た光景だと、ラーメンを食べている最中に事故の現場が入ってきた人がいて、帰った頃にはカセットテープみたいにビロンビロンの増し増しになっていました。

 

例え夕食を食べていようと事案は入ってくるので、帰ってからレンジでチンすればまた食べれるメニューを選ぶ人が多いです。

 

 

夜の歓楽街を警らする

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腹ごしらえが終わると、夜の警らが始まります。

昼の警らは一人で出ることもありますが、夜は基本的に二人一組でないといけません。

危ない現場が増えてくるからです。

 

シーズンや曜日にもよりますが、日が暮れて暗くなってくると、暴行・傷害・人身事故・ひき逃げなど、荒れた現場の事案が増えてきます。

 

飲屋街に近い交番だと、夜の10時〜12時くらいはケンカのラッシュでした。

これが1対1のケンカならまだ止めやすいのですが、ひどい時は10対10くらいの大規模なケンカもあったりするので、夜は魔の時間帯でした。

 

一回だけ1対7のケンカという現場がありました。

この現場で驚いたのは、優性だったのが7人の側でなく、1人の側だったことです。

その1人というのは、現役バリバリの自衛隊員の人でした。

やっぱり普段から鍛えている人は強いです…

 

 

深夜の住宅街やスーパーの駐車場などをパトロール

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パトロールは、まんべんなく回るに越したことは無いですが、いかんせん人手も時間も足りません。

したがって、犯罪の起こりそうな場所を重点的に見ることになります。

 

私の管内では、深夜の警らになると住宅街や公園、駐車場を回ることが多かったです。

これらの場所を回るのには、理由があります。

 

【住宅街を回る理由】

深夜の住宅街には、招かれざる人間も出入りすることがあります。ドロボーです。

ドロボーにも色んな癖がありますが、寝静まった家にこっそり忍び込み、金品を盗むという手口のドロボーもいます。

こういった手口は「居空き」「忍び込み」などといいます。

 

セコムの公式ブログに、詳しく書いてありました。ご参考に。

www.secom.co.jp

 

深夜はこれらのドロボーが動く時間帯なので、深夜の住宅街をチェックしていました。

 

【公園を回る理由】

浮浪者や家出人(いえでにん)といった「帰る家が無い」または「わけあって家に帰れない」人たちは、深夜になると公園に集まってきます。 

人によって事情はさまざまですが、主にこういった人たちが集まります。

  • 事情があって住む家を失った人

  • 訳あって故郷から遠く離れた地にやってきた人

  • 全国をヒッチハイクなどで点々と旅している人

 この中には、移動のために自転車を盗んだ人や、生活のために神社の賽銭を盗んだ人など、窃盗に関わっている人もいるので要注意です。

 

【駐車場を回る理由】 

深夜の広い駐車場などは、 職質対象者がたくさんいます。

閉店したスーパーの駐車場の一角に、店の従業員でもないのにエンジンをかけたまま停まっている車などが、それに当たります。

 

こうした車の9割がたは、デートの最中のカップルや、深夜の仕事の前に少し休憩している人など、一般の人になります。 

しかし職質を重ねていると、ときどき明らかに怪しい人もいます。

以下は、自分が経験したものです。

  • 職人でもないのにドライバーやドリルなどの道具を持っている人

  • 調理の仕事をしているわけでもないのに、包丁などの刃物を車に積んでいる人

  • どこかから盗んできたようなものばかり車に積んでいる人

  • トランクの中に大量のナンバープレートを積んでいる人

このような人に当たったら、徹底的に調べなければなりません。

場合によっては、そのまま警察署に任意同行し、事情を聞くこともあります。 

 

 

交番に戻り仮眠

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深夜の警らが終わると、一度交番に戻り仮眠します。

午前2時〜午前6時くらいまでが仮眠時間になります。

 

しかし何か起こると、仮眠時間だろうが容赦なく電話で叩き起こされます。 

緊急配備が発令されたりすると、仮眠時間も全てつぶれ、24時間ぶっ続けで起きる場合もあります。

 

緊急配備とは、重要な犯罪が起きたり、指名手配されている犯人が管内に入ってきたりした場合、主要な交差点などで対象が通過しないかチェックしたり検問することです。

 

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ゲームに例えるのも変な話ですが、グランドセフトオートというゲームで警察レベル3〜4の状態が、緊急配備に近いです。

検問があったり、場合によってはヘリが飛んだりします。

 

夜が明けて、朝の交通監視

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仮眠が終わると、朝の交通監視につきます。

 

私の交番の近くには、片側2車線の幹線道路がありました。

この交差点の2箇所に警察官が立ち、横断歩道を渡る人を誘導します。

  

この交通監視は、地味に重要な仕事です。

実際に交差点に立つと分かるのですが、意外に安全を確認せずに横断歩道に突っ込む自転車や、歩行者を確認せずにカーブを曲がる自動車が多いのに気づきます。

一歩間違えば事故になりそうなシーンをけっこう目にします。

 

交通監視をしていると、小学生が挨拶をしてくることがあります。

まだ警察の仕事を全然覚えていないペーペーでも、小学生から見れば立派な警察官なんだよなぁと実感します。

 

次の勤務員と交代

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交通監視が終わると荷物を整理し、次の勤務員と交代します。

次の勤務員に、自分の勤務中に起きた事案などの引き継ぎ事項を伝えます。

長引きそうな案件や、交番で預かっている落し物や自転車のことなど、引き継ぎする事項は様々です。

きちんと引き継ぎしてないと、次の日の勤務員が困ってしまうようなことは多いので、できるだけ具体的に伝えるべきことは伝えておきます。

 

引き継ぎしたあと、警察署に上がります。

勤務日誌や事件事故の関係書類を提出して、ようやく勤務終了です。

しかし警察署に上がってからすぐに帰れるとは限りません。

提出する書類が複雑だったりすると、警察署を出るのがお昼頃になることもあります。

 

おわりに 

前回に続き交番での一日を記事にしてみました。

実際にはもっと細かい動きもあるのですが、だいたいのイメージは伝えられたかな、と思います。

 

交番勤務については機会があれば警察コラムなどで追記していきます。

次回は「刑事実習編」をお送りしようと思います。

 

今回も長文お付き合いありがとうございましたm(_ _)m